日本の株が下がってますね・・・。この傾向、実は日本だけではなく、アジアも欧州も米国もそうです。
つまり、世界的に株が安くなってきています。
原因は、
1.中国経済の減速
2.米国の金融緩和の終了(利上げ)
と言われています。もし、そうであるならば、しばらく日本株は上昇できないかも
しれません。
中国経済は、誰がどう見ても減速しているのが明らかですが、政府がそれを
認めていません。先日も「地価が全国的にほとんどの地点で上昇している」とか
「今年の成長率は7%」などと浮世離れした政府発表が続いています。
まるで、昔の「大本営発表」のようです。
経済大国である中国経済の減速は、日本のみならず欧州や米国にまで波及します。(すでにしている?)
一方、米国経済は、リーマンショックから完全に立ち直り、今までFRB(※1)の金融緩和によって
支えられてきた米国経済も、ようやく自立できるようになりました。
中国が沈んで、米国が昇る。一見、経済がうまく回転しているように感じます。
ところが、FRBが金融緩和を年内に終了(利上げ)すると喧伝しています。
利上げをすると、世界にばらまかれたドルは本国に逆流します。
それによって、各国の株式市場や債券市場に出回ったドル資金が一斉に引き揚げられ、
各国相場の一層の下落要因となります。
日本はせっかく最高値(1989年12月29日 、終値38915円)の
半分程度(2万952円:2015年6月24日)に戻したのに、
しばらくはこの水準にすら戻すことは厳しいと見ています。
GPIF(※2)や日本郵政資金が投入される「官製相場」も期待されますが、
中国の失敗(このたびの下落局面で、中国政府はさまざまな施策《官製相場》を講じたものの、
結局、株価は元に戻らず、投じられた約80兆円が失われたとされています。)があるために
容易には投下できないかもしれません。
ところで、いつも感じることですが、日本と米国の株価の差は一体どこにあるのでしょう。
今日の株価で比較しても(9/8時点)
日本 1万7556円
米国1万6102ドル(円換算:191万6138円)
なんと、109倍です。ちなみにGDPは3.77倍です。米国株が過去最高値水準にあるにしても、
この差は"あり得ない"です。
このことこそが日本の長期低迷の大きな原因なのです・・・。(つづく)
※1.FRB/米連邦準備制度理事会(アメリカの中央銀行)
※2.GPIF/年金積立金管理運用独立行政法人